

子どもの中には、体が触れ合う刺激に敏感で、他の子どもたちには何でもない刺激でも不快に感じてしまう子どももいます。そのような子どもは不快な状況を避けるために、一人遊びになってしまうこともあります。
また、子供達が大勢いる環境では、声やおもちゃの音等など色々な音も聞こえてきます。他の子供達には気にならない音でも、子供によっては、その音が気になって不快に感じてしまい集中して遊べなくなる可能性もあります。大きな音がいつも聞えている所や、黒板やすりガラスに爪を立ててこするような音が聞こえるいる所では誰も集中できないですよね・・・?このような場合にも子どもはその場を避けてしまうのです。
さらに、子供達の動きが気になってしまい遊びに集中できない場合も考えられます。人は自分の周囲に動く視覚刺激があるとそちらに注意が向いています。これは本人の意思とは関係なく注意を向ける反応の一つです。このような反応をうまくコントロールできない子どもは、自分が行いたい遊びに集中できなくなる可能性も考えられます。
このように触覚や聴覚、視覚刺激など、様々な感覚刺激に感じ方の違いが原因となって、他の子供が近づいてくるとその場を離れてしまう子どももいるのです。
また別の視点で考えてみると、一緒に遊ぶという子どもも同士のコミュニケーションやその遊びに必要な体の動き、ルールに理解などに困難を持っている子どもも、うまく皆と一緒に遊ぶのが難しい可能性があります。
コミュニケーションは、言葉を言うことができるだけではなく、その言葉を理解し行動に移すことができることも重要です。このような言葉の発達のためには、遊びなどを通した実体験が重要となります。しかし、子供によっては、子供と行動を統合してコミュニケーションの道具として使うことが難しい子どももいます。
また、過去に一緒に遊んで嫌な経験をしたような場合に、同じ失敗の繰り返しを避けようとして一緒に遊ばない子どもいる可能性もあります。
子どもの理解と援助のために感覚統合から引用