

感覚統合からの視点から見た多動の背景は感覚調整の問題を持つ子どもは、周りの刺激に過剰に反応しまったり、逆に感じにくかったりします。
そのために、興奮しすぎたり、ボーッとしたりしていて、程よい覚醒水準を維持することが難しい子どもが多いのです。多動の子ども達の中には、日常的に覚醒水準が低い子どもがおり、走り回ったり、飛び跳ねることで固有刺激や前庭刺激を入れ、覚醒水準の調整をしていると理解できる場合があります。
そのような場合は、その行動を止めてしまうと覚醒はますます低下してしまいます。しっかり体を動かして積極的に固有刺激や前庭刺激が入る活動を取り入れたほうが効果的なのです。
このような子どもの場合、授業の前に校庭でしっかり走り回るとか、プリントを配る、黒板を消すなどのお手伝いをしてもらうといった目的的な活動の中で前庭・固有刺激を多く体験することで、覚醒が上がり、子どもの行動が落ち着くと思われます。
一方、触覚や聴覚、視覚刺激に過敏な子どもは、不快の刺激から逃げれる為の行動が多動に見える場合があります、このような場合は環境調整が必要です。触覚防衛がある子どもが集団で活動する場合は、できるだけ端や後ろの、周りの人の姿を確認できる位置で参加できるような配慮が必要です。
その際、子どもに急に触ることを避け、声を掛けて前かr関わる方が安心です。こうした子ども達は、学校の様々な刺激に過敏に反応して覚醒水準が高くなり、興奮しすぎることがよくあります。
このような場合、リズミカルでゆっくりとした前庭刺激や触圧覚等の刺激を提供することで落ち着きやすくなります。頑張って活動した後は興奮した神経系を休ませるために静かな部屋出休憩したり、狭い区間に入り込むことで、落ち着き子どももたくさんいます。
また、子ども達は不必要な感覚刺激にも反応してしまうなどあります、このような場合は、環境からの余分な刺激をできるだけ取り除く工夫が必要です。
例えば、周りいる人の数や声掛け・指示・物音などを減らして静かな環境を作ったり、活動する部屋の整理整頓をしたり、ついたて・カーテンなどを使用することで視覚刺激を減らし、何に注目すれば良いかを分かりやすくするなどの環境制定が役立ちます。
それから、子どもによっては、今自分が何をしなくていけないのか、どうやったら良いのかなど、言語理解や状況理解ができないために無目的な行動になり、それが多動が見える場合があります。
そのような場合、理解安いように視覚的な情報を取り入れ、手を取って襲えるなど、難易度を調整して、傍で一緒に動くこと、目的を明確して取り込めのが改善されるとおもわれます。
このように多動の背景は一人ひとり違っていますので、それぞれの子どもの行動を理解して対応していくことが大切です。
《子どもの理解と援助のために感覚統合》から引用